薬剤師は現在のところ完全な売り手市場で、現場では調剤以外の仕事も負担になって離職に至るなど人材不足が顕著となっています。
その実態について詳しくみていきましょう。
いくら求人を出してもなかなか薬剤師を採用できないという薬局は少なくありません。
薬剤師の総数は決して少なくないはずなのに、採用できないために高額な費用を投じて派遣を依頼する薬局もあります。
厚生労働省の調査によると、2006年度における医師・薬剤師の求人倍率は7.28倍ですが、2013年度には10.05倍と急速に売り手市場になったことがわかります(※1)。
一方で薬剤師の総数は増えており、2016年度では人口10万人に対して237.4人、前年より10.7人も増えています(※2)。
このように、薬剤師そのものの総数が増えているにもかかわらず、「なぜ薬剤師が不足しているか」というと、人口の多い県に薬剤師が集中しているからです。
そのせいで地方の中小規模薬局の薬剤師確保が困難になっているのです。いよいよ薬剤師確保ができなくなると、かなりの高時給で派遣を受ける薬局もあります。
また、女性には出産や育児といったライフイベントがありますので産休や育休を取るケースも多く、お子さんが保育園や学校に行っている間だけ働くという時短勤務を希望する薬剤師も多くいます。
そうなると派遣で働いたほうが時間的に融通が利くので、どうしてもそちらに流れることになります。これでは、普通に求人を出しても常勤薬剤師が集まらないのも無理はありません。
※1参照元:【PDF】厚生労働省公式HP「労働市場分析レポート 第35号」(2014年5月発表)(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000066750.pdf)
※2参照元:【PDF】厚生労働省公式HP「2016年度 医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」(2017年12月発表)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/16/dl/gaikyo.pdf)
近年の診療報酬改定や厚生労働省の方針などによって、薬局は調剤以外にも力を入れなければ生き残っていけなくなっています。
確かに以前の薬局は調剤が業務の中心でしたが、かかりつけ薬局として対人業務がメインとなる以上はそちらに時間を費やさなければなりません。
結果として薬剤師の負担増につながっています。
近年の電子薬歴は直感的に操作ができるタイプが多く、入力をサポートしてくれる機能を持っている電子薬歴も多く発売されています。
このような電子薬歴を導入すれば業務効率化を図れますし、薬剤師の負担が軽減されて離職者を減らすことにも寄与できる可能性があります。
同一チェーン薬局の各店舗や本部がシステムにリモートアクセスし、協力を図りながら処方箋を入力できる機能です。特定の店舗が画面を占有しないよう、薬局間同士の専用回線を使って遠隔操作を行います。また、大切な処方箋情報を安全に取り扱うために、ID・操作ログ管理を採用しているのも特徴です。
エリシアSの処方箋スクラム入力には、店舗間サポート型とセンター入力型の2種類の運用方式があります。店舗間サポート型は、薬局間で処方箋入力のサポートをし合うことが可能です。センター入力型は処方箋入力専門拠点を構え、各店舗の処方箋の遠隔入力を任せます。
こちらのシステムを採用すれば、突然のシフト変更や人員不足への対策も行えるでしょう。
薬局薬剤師にとって業務負担の大きい薬歴の入力を効率化する目的で開発されたシステムです。
患者基本情報や処方内容、服薬指導の履歴などの情報を一画面に集約しており、画面遷移の手間が省けます。直感的な操作で誰でも使いやすく、基本操作なら1日で習得できるでしょう。画面レイアウトはパソコンもタブレットも同じなので、「端末によって入力方法が異なるなど」の心配がありません。
また、より短時間で必要な情報を入力できるよう、簡単クリック入力機能も搭載。添付文書に沿った候補キーワードと指導種別を組み合わせ、指導内容に即した文章をスピーディーに作成します。
現場で使用する頻度の高い指導例文もインプットされているため、作業効率アップが期待できるでしょう。
給与の引き上げや福利厚生の充実化によって薬剤師の待遇を改善すれば、求人募集が増加しやすくなり、人材確保につながります。もちろん、これらの改善策は既存の薬剤師たちにとってもプラスの要素となるため、定着率の向上にも一役買ってくれるでしょう。
また、薬剤師が活躍する現場は、人手不足を原因とした長時間労働が深刻化しているのもポイントです。マンパワーが確保できていなければ、そのぶん薬剤師1人1人の仕事量が多くなり、身体的・精神的負担も大きくなってしまいます。
このような労働環境を改善するには、薬剤師の希望やスケジュールに合わせて柔軟にシフトを組む、仕事の疲れを癒せる環境を社内に設置するなどの工夫が重要です。
ひとくちに業務効率化といっても、「どの業務にどのくらいの時間を費やしているのか」を把握していなければ、有効な対策方法を見つけることはできません。そのため、まずは作業ごとにどのくらいの時間がかかっているのかを把握できるよう、薬剤師の作業時間を計測・分析してみましょう。この分析方法は「タイムスタディ」と呼ばれており、作業手順を決めるのに非常に有効です。
タイムスタディによって時間がかかる作業を見つけられれば、その作業の時短アイディアを考えやすくなります。また、より効率的に業務を遂行している人のやり方を共有し、薬剤師全体の作業効率アップを目指すのも効果的でしょう。
さらに、オンライン面談システムの導入も業務効率化が期待できます。オンライン面談のように場所を問わず服薬指導ができるのは、薬剤師にとっても患者さんにとっても嬉しいポイントです。「働きたくても働けない」という悩みを抱える休職中の薬剤師も復帰しやすいため、薬剤師全体の業務効率の向上につながるでしょう。
求人方法の見直しとして、まずは採用サイトのアップデートが挙げられます。求人ポータルではなく自社ホームページにて求人情報を掲載している薬局の中には、サイトの作り込みに時間をかけられず「求人数が少ない…」と頭を抱えている店舗もあるでしょう。
求人数が増えるサイト作りは、デザインというよりもいかに検索結果に表示されるかが重要です。分からない場合はサイト作成を依頼できる会社に相談することで、要望に合わせたページを作ってもらえます。
また、レスポンスの良さも人材不足解消として意識したいポイントです。具体的に、薬剤師を募集しているのに、いざ店舗に電話がかかってきた時に「現在担当者がいないので…」と対応できずにいると、薬局のイメージが悪くなってしまう可能性があります。同じように、メールでの求人応募に対して何日も返信しなければ、求人者の就業意欲を下げてしまいかねません。
不親切な対応が噂になってしまうと応募者が来なくなる可能性があるため、レスポンスはなるべく早く、親切な対応で行うようにしてください。
薬剤師以外の職員にできる業務を任せれば、薬剤師の人材不足における業務効率の低下や業務負担の増加を抑えられるかもしれません。2019年に厚生労働省が発表した「0402通知」では、薬剤師以外の従業員が対応できる業務について掲載されています。
具体的に、「責任者である薬剤師の目が届く場所で業務を行うこと」などの条件をすべてクリアしたうえで、手順書の整備や薬事衛生上必要な研修を行えば、薬剤師ではない従業員が調剤をしても問題ないとされています。なお、対応可能な業務は、処方箋に記載された医薬品の取り揃えや薬剤の数量確認などです。
一方で、医薬品を片付ける業務や調剤済みの薬剤をお薬カレンダーなどに入力する業務などは、薬剤師のみにしか許されていません。
参照元:【PDF】厚生労働省公式HP「調剤業務のあり方について」(https://www.mhlw.go.jp/content/000498352.pdf)
厚生労働省は患者ファーストの医薬分業を目的に、従来の薬局の在り方から患者さんが利用しやすい「かかりつけ薬局」へと再編する施策を講じています。この施策では、「ICTによる服薬情報の一元化」や「医療機関ならびに関係機関同士の連携」などを掲げています。
ICT化により、さまざまな薬局で使える電子版お薬手帳の普及や、服薬情報のオンライン化が急速に進み、患者さんの受診情報・検査情報のチェックや服薬管理を徹底できると予想されています。
医療機関同士のネットワークが拡大することで、これまでになかったサービスの開始も期待できます。具体的な機能は、医療等ID、オンライン請求、被保険者資格確認、地域医療連携、電子処方箋などです。
医療ICTが進めば、パソコンなどの端末を介してスタッフの誰もがカルテをチェックできるようになります。医師による指示がスムーズになるため、業務効率アップにつながるでしょう。各種入力も簡略化されるので、人材不足解消も期待できます。
薬局業界では、AIによる調剤業務支援を取り入れる企業が増加傾向にあります。AIを活用した調剤業務支援は、薬剤師による処方鑑査や服薬指導、疑義照会といった業務データを蓄積し、AI技術のパターン学習によって解析。
解析結果をもとに、「許容範囲内ではあるものの、全国的に見てもめったにない処方」にアラートを出したり、薬剤師のスキルと処方薬を照合し、服薬指導の注意点を表示することが可能です。今後は、このようなAIによる業務支援を採用したシステムの普及が定着化していくと考えられています。
操作性が格段に向上しただけでなく、AIの導入も進む現在の電子薬歴。多機能だけに、どのシステムが自局の目指す薬局運営に適しているのかの判断が難しくなっています。
当メディアでは、次世代の電子薬歴を徹底調査。 自局の目指す経営に適した電子薬歴システムを、わかりやすく解説します。
当メディアでは、AIによる自動の薬歴反映などの新しい機能を搭載した次世代の電子薬歴システムを調査。
これからの薬局が目指すべき経営の方向性、「加算指導の強化」「服薬指導の強化」「在宅指導の強化」を支援できる3つの電子薬歴システムについて徹底解説します。

引用元:MAPs for PHARMACY DX公式HP https://service.emsystems.co.jp/maps_series/for_pharmacy_dx/

引用元:CARADA 電子薬歴 ソラミチHP https://site.solamichi.com/

引用元:Musubi公式HP https://musubi.kakehashi.life/