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疑義照会への対応

疑義照会についてのおさらい

疑義照会とは、患者さんに対して発行された処方箋に疑問点や不明点がある場合、薬剤師が処方した医師へ内容を確認する業務のことです。

疑義照会は、大きく分けて2つに分かれます。

形式的疑義照会

処方箋の記載不備がある場合に行う疑義照会です。記載内容に誤りや記載漏れ、内容が判読できない場合に確認します。

また、薬価基準に載っていない薬剤や投与制限のある薬剤を多量に処方するとなっていた場合にも照会します。これは、偽造処方箋を防ぐためにも必要です。特に医師の押印がされているかは必ず確認しなくてはなりません。

薬学的疑義照会

処方箋に記載されている内容を薬学的な観点からみたとき、薬剤師に疑問点があれば問い合わせを行います。

例えば、患者さんの疾患・病態に対して、処方してはいけない禁忌薬剤や慎重投与の薬剤が処方されている場合や、併用禁止のある薬剤が処方されている場合です。また、同じ薬効の薬剤が重複している、薬物アレルギーの既往があるのにその薬剤が処方されている際にも確認します。

薬学的疑義は、手元の処方箋の内容に限ったことではありません。薬歴や患者さんの情報、服薬指導時に得た情報なども含め、総合的に判断して行う必要があります。

薬剤師にとって疑義照会が重要な理由

薬剤師法上の義務

疑義照会が重要と言える大きな理由のひとつが、法律の定めです。疑義照会は、薬剤師法によって薬剤師の義務として定められています。疑義照会を行わずに健康被害が生じた場合、薬剤師に責任が問われることもあります。

薬剤師は、自分の調剤が人の命や健康に直接かかわることを、常に考えて業務に取り組まなくてはなりません。

※参照元:【PDF】厚生労働省公式HP「処方箋の交付等に関連する法令の規定」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000267b6-att/2r985200000267lx.pdff)

健康被害を防止する

疑義照会は、患者さんの健康被害を軽減したり副作用を未然に防いだりする役割があります。間違った処方を見抜けずにそのまま調剤を行うと、患者さんに健康被害が引き起こされる可能性があるのは言うまでもありません。

例えば、糖尿病の患者さんに対して同種同効の薬剤が重複すると、過量投与となり低血糖を引き起こすリスクが高まります。疾患や病態によっては一度の誤りで重篤化を招くおそれもあるため、十分な確認が必要です。

医療費の削減につながる

疑義照会による処方変更で、残薬や相互作用のある薬剤、同種同効薬の重複を発見できると、医療費削減にもつながります。また、疑義照会によって副作用の発現やポリファーマシーのリスクを回避できれば、間接的にも医療費削減に寄与します。

これらの理由から、薬剤師の疑義照会は大きな役割を果たす業務であると分かります。

疑義照会を行うポイント

疑義照会を行う際には、患者さんや医師との円滑なコミュニケーションが重要となります。スムーズに疑義照会を進めるためにも、以下のポイントを意識しましょう。

患者さんへの対応ポイント

「時間がかかる」「医師に対して気が引ける」などの理由から、疑義照会に抵抗を示す患者さんもいます。疑義照会の際には、いつもより時間がかかってしまう点をしっかりと伝え、可能な限り事前に同意を得てから行いましょう。

このとき、必ず「疑義照会は患者さんの健康のために行う」ものであるときちんと説明します。丁寧な説明でメリットを理解してもらうことが、疑義照会をスムーズに進めるために重要です。

医師への対応ポイント

医師に疑義照会する際には、伝え方に注意が必要です。もしも処方せんに間違いがあったとしても、指摘ではなく確認や相談するように、問い合わせという形で連絡しましょう。そうすると、医師の心証を害さずにスムーズにやり取りできるようになります。

また、疑義照会では、医師の時間を取らないようなるべく手短に内容を伝えるスキルも求められます。電話をかけながら質問内容を考えているようでは、時間もかかりますし多忙な医師を不快にさせてしまいかねません。

質問の要点をメモしてから問い合わせるといった工夫が効果的です。また、代替案を準備しておくと医師が回答しやすくなり、よりスムーズに進められるようになります。

疑義照会に電子薬歴は活用できる?

疑義照会の後は、処方箋に記入した内容と同じ疑義照会内容を、薬歴に記載する業務があります。

電子薬歴の中には、疑義照会を記入する欄が設けられているタイプもあります。疑義照会への記入欄がない電子薬歴を利用する場合は、服薬指導欄に記入すれば、次回の服薬指導時に活用できるでしょう。

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