アマゾン薬局が登場した今、電子処方箋やオンライン服薬指導によって、薬局へ足を運ばなくても処方薬を受け取れるようになりました。
ここでは、アマゾン薬局について紹介します。調剤薬局が生き残るための方法もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
アマゾン薬局とは、ネット通販大手のAmazonが提供する処方薬配送サービス。サービス名は、「Amazonファーマシー」です。
Amazonは調剤薬局大手や大手ドラッグストアなどと提携しており、医師の処方が必要な薬の配送を実現。
これまでAmazonでは、市販薬の販売を行っていました。しかしAmazonファーマシーでは、電子処方箋を取得してAmazonショッピングアプリで処方内容控えの画像を送り、ビデオ通話でオンライン服薬指導を受けた後、最短当日発送で処方薬が配送されます。
病院を受診した患者さんにとって、薬局までの移動や薬を受け取るまでの待ち時間は負担になるもの。アマゾン薬局を利用すれば、受診後すぐに帰宅して処方薬の受け取りを待つことができます。
患者さんが処方薬を受け取るためには、薬局へ足を運ぶ方法が一般的でした。2013年の薬事法改正以降は対面での服薬指導が義務化されていましたが、2021年にはオンライン服薬指導の制度が恒久化。2023年1月には電子処方箋の運用が始まり、処方された薬の服薬指導をオンライン上で受けられるようになりました。
このように、デジタル技術の発達だけではなく法規制が緩和されたことによって、オンライン服薬指導が解禁され、アマゾン薬局を運用できるようになったのです。
参照元:【PDF】厚生労働省公式HP「オンライン服薬指導」
(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000870643.pdf)
アマゾン薬局が登場したといっても、街の調剤薬局が廃業になるリスクは低いでしょう。
アマゾン薬局では、最短当日発送というスピーディな対応を実現しているものの、「受診したその日に薬をもらって服用したい」という患者さんのニーズは満たしていません。また、「服用する薬について、対面でしっかりと説明を受けたい」という患者さんにも向いていないでしょう。
アマゾン薬局のようなオンライン服薬指導・処方薬配送が向いているのは、「毎日の服薬が必要なものの、症状は安定している」といった定期薬を服用する患者さんです。
たとえば、高血圧や脂質異常症などの患者さんが該当するでしょう。いつも服用している薬ならオンライン服薬指導に抵抗感がなく、薬を切らした状態でなければ薬の到着を待つことができるからです。
廃業リスクは少ないものの、アマゾン薬局の登場によって調剤薬局の利用者が減少する可能性はあります。
調剤薬局は「処方された薬をすぐに受け取りたい」「服薬指導を対面で受けたい」というニーズを満たすことができますから、対人業務への対策が必須。従来の対物業務から対人業務へと変革することが求められるでしょう。
薬剤師が対人業務を行うためには、知識や技能、態度を身につけることが大切です。ただ対人業務について意識するだけでは、大きな変化を得ることは難しいでしょう。
そもそも薬剤師が対人業務に注力するためには、「DX化」が必要です。日常業務に忙殺されている現状では、対人業務に注力するだけの余裕は生まれないでしょう。
DX化とは、まずアナログだったものをデジタル化することから始まります。紙の薬歴を電子薬歴にするなどの方法を採用し、生産効率や業務効率をアップさせましょう。
アマゾン薬局の登場は、既存の調剤薬局にとって大きな転換点となることは間違いありません。これまでの薬局業界の常識を覆し、利便性や価格競争の面で新たな選択肢を消費者に提供することで、市場全体に変革をもたらす可能性があります。このような状況の中、単に脅威として捉えるのではなく、自社の現状を的確に分析し、今後の経営方針を見直す契機とすることが重要です。
既存の薬局が生き残るためには、迅速かつ柔軟な対応が求められます。そのためには、まず市場の動向や競争環境を正確に把握し、情報を積極的に収集することが不可欠です。また、経営陣と現場のスタッフが危機意識を共有し、一丸となって対策を講じることが、今後の成長と存続の鍵を握るでしょう。変化を恐れるのではなく、新たな時代に適応するための戦略を全力で模索することが求められています。
操作性が格段に向上しただけでなく、AIの導入も進む現在の電子薬歴。多機能だけに、どのシステムが自局の目指す薬局運営に適しているのかの判断が難しくなっています。
当メディアでは、次世代の電子薬歴を徹底調査。 自局の目指す経営に適した電子薬歴システムを、わかりやすく解説します。