ここでは、令和4年度の調剤報酬改定において重要となる3つのテーマ「調剤報酬評価体系の見直し」「対人業務の評価の拡充」「リフィル処方箋」について、今後予想される動きを解説します。
これまでの調剤報酬改定においては、調剤基本料、調剤料、薬学管理料の割合が注目されてきました。
財政制度分科会で発表された資料を見ると、「以前から“薬剤師業務における対物業務から対人業務への転換”を推し進めてはいたものの、保険薬局の収益構造が変わっていない」という現状が問題視されてきたことがわかります。
これを受け、令和4年度の調剤報酬改定において、調剤報酬評価体系の見直しが行われました。「調剤料」として評価されていた項目のうち、「薬剤の取り揃え・調製」「処方監査」を「薬剤調製料」とし、「患者情報等の分析・評価」「処方内容の薬学的分析」「調剤設計」を「調剤管理料」として、対物業務と対人業務の整理が行われました。
今回は大幅な点数の減算は行われておりませんが、今回の見直しにより、今後は対物業務である薬剤調製料については減算が行われ、調剤管理料や服薬管理指導料等の対人業務については加算が行われることが予想できるでしょう。
対人業務の評価については拡充として、いくつか新たな評価が追加になっております。
医療的ケア児の対応の評価や、入院時の持参薬の整理などの評価等が追加になりました。また、在宅においては、中心静脈栄養法の評価や、医療用麻薬持続注射療法の評価等が追加になりました。
また、オンライン服薬指導については、要件が大幅に緩和され、実施が行いやすくなりました。
今後も対人業務の評価が追加になっていき、薬学的管理に関して幅広く評価されていくことになると思われます。
2022年度の調剤報酬改定において、処方箋様式に「リフィル可」欄が設けられました。リフィル処方箋導入に関しては、2016年度の調剤報酬改定の分割調剤の導入などを経て、財政制度審議会において2022年度予算に「リフィル処方を時機を逸することなく導入すべき」と明記され、2022年度調剤報酬改定にてようやく導入されることとなりました。
現時点では投与制限のある薬以外はリフィル処方として処方することはできますが、医療機関側では慎重な対応をされているようです。リフィル処方箋が一気に進むことはないようですが、後発医薬品の普及の際と同様に、少しずつ浸透されていき、徐々に当たり前のものになっていくものと思われます。
ここでは、電子薬歴と診療報酬改定の関連をご紹介しました。
上記から、これまで以上に対物業務の効率化や、薬剤服用歴の管理の効率化、薬学的管理に関する幅広い知識が求められることが推測できます。そこで、情報管理やその他使い勝手を考えても、電子薬歴の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
本サイトでは「クラウド型」「レセコン一体型」「ハイブリッド型」という種類ではなく、それぞれの薬局が何をもって電子薬歴を選ぶべきか、3つの観点からそれぞれの目的別に電子薬歴を紹介していますので、ぜひ自社に合った電子薬歴選びの参考になさってください。
近年、調剤薬局の形態も多様化しており、様々なタイプに分かれています。
ここではそんな薬局を以下の3タイプに分類し、それぞれにおすすめの電子薬歴をご紹介します。
引用元:シグマソリューション公式HP
https://www.sigma-sol.co.jp/products/elixirs/index.html
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引用元:メディクス公式HP
https://medixs.jp/
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引用元:Solamichi公式HP
https://site.solamichi.com/
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