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処方カスケードの原因と対策|電子薬歴で対応できる?

こちらでは、処方カスケードの基礎知識と起こる原因、対策、電子薬歴の導入による有効性ついて紹介しています。

 

処方カスケードについて

処方カスケードとは、ある薬を服用した際に生じた有害事象(副作用)が新たな病状として誤認され、それによって新たな薬が処方され、この過程が連鎖して続く状態を言います。

例えば、Aという病院で処方されたX薬を服用したところ健康上の問題が生じたため、Bという病院を受診したらY薬を処方され、さらにY薬の服用によって新たな有害事象が生じたため、今度はCという病院を受診してZ薬を処方される・・・。このように、服用した薬による有害事象を新たな病状と誤認する連鎖が続き、雪だるま式にどんどん服用する薬の数が増えていくところに、処方カスケードの本質があります。

処方カスケードは、有害な多剤服用と呼ばれるポリファーマシーが起こる要因の1つであるともいわれ、非常にリスクの高い問題です。誤認・処方の連鎖が繰り返されることで、最終的には症状が重症化して救急搬送される事態に陥る可能性もあります。

処方カスケードが起こる原因は?

処方カスケードが起こる原因には以下のようなものがあります。

不要な薬が継続して処方されている

病状が安定しているかすでに治癒したにもかかわらず、不要な薬が継続して処方されているケースもあります。薬をやめるタイミングを計るのは難しく、急にやめるとかえって症状が悪化することもあるでしょう。しかし、不要な薬を継続して服用することによって健康上の問題が生じ、処方カスケードにつながる可能性もあるため注意が必要です。

服薬遵守がされていなかった

患者さんが医者の決定に沿った薬の服用をしていなかったため、医者が「薬の効果が出ていない」と誤認してしまうこともあります。この場合、医者は新たな処方薬が必要であると考え、薬の増量や追加により処方カスケードに至る可能性があります。新たな薬の処方を検討する前に、医師が患者さんの状況を把握することが大切です。

医師が薬の処方状況を把握していない

患者さんが複数の医療機関を受診している場合、薬の処方も複数行われている可能性があります。こうした状況下で、医療機関と薬局、また薬局間の連携がとれていないと、医師は薬の処方状況を正確に把握することができません。その結果、有害事象に対する誤認が生じ、処方カスケードにつながる可能性があります。

処方カスケードを防ぐための対策

処方カスケードを防ぐためには、以下3つの対策が有効です。

患者さんの服用状況を把握する

有害事象に対する誤認は、患者さんの服用状況を把握できていないことに由来します。医師が服用状況に対して誤った認識を持ってしまうことが、間違った処方の連鎖、処方カスケードにつながる可能性が高いです。そのため医師は、薬歴やお薬手帳、医療機関・薬局の利用の有無などを確認しながら、患者さんの薬の服用状況を正確に把握することが重要になります。

お薬手帳を活用する

お薬手帳は、患者さんの薬の処方状況を記録した手帳です。いつ・どこで・どのような薬が処方されたか、といった処方箋に関する履歴情報を一覧で確認することができます。お薬手帳を活用すれば、薬の飲み合わせや重複チェック、副作用、アレルギー、過去の病気の情報なども得られるため、処方カスケード防止に有効です。

服薬指導で薬物有害事象を確認する

服薬指導の際は、処方薬の効果や副作用の説明を行うだけでなく、患者さんに何らかの薬物有害事象があらわれていないかを確認するとよいでしょう。有害事象が確認できた場合、処方カスケードを食い止めることができます。服薬指導では、症状の原因が処方薬にある可能性を考慮しながら丁寧に確認することが必要です。

電子薬歴導入で対策はできる?

処方カスケードの防止策としては、電子薬歴の導入も有効です。電子薬歴は、処方歴、副作用歴、指導歴といった薬歴を電子データとして記録したもので、データを通じて患者さんの薬の処方、服用状況が分かります。システムによってはポリファーマシー対策機能を備えているほか、薬歴記載を楽にするだけではない、さまざまな便利機能を搭載している製品もあるため、気になる方は調べてみましょう。

薬局のタイプに合った
電子薬歴とは?

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【薬局タイプ別】
おすすめの電子薬歴システム3選

【薬局タイプ別】
おすすめの電子薬歴システム3選

近年、調剤薬局の形態も多様化しており、様々なタイプに分かれています。
ここではそんな薬局を以下の3タイプに分類し、それぞれにおすすめの電子薬歴をご紹介します。

病院前の薬局・地域密着型
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