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電子薬歴の書き方

電子薬歴はレセコンと連動させ、薬の処方歴や副作用歴・指導歴・疑義照会などといった内容を電子的に記録しているシステムのことをいいます。調剤薬局で紙媒体に記録されていた薬歴を電子的に記録することで、効率的な管理が可能になります。

電子薬歴の記載事項

必要的記載事項

電子薬歴における必要的記載事項は氏名や生年月日、性別、被保険者証の記号番号、住所などになっています。また、必要に応じて緊急時の連絡先も記録しており、医薬品の緊急安全性情報や回収情報を知り得た際に薬局側から患者に緊急連絡を取る必要がある際に使用します。その他にも処方した保険医療機関名や保険者氏名、処方についての記録、調剤についての記録、体質やアレルギーなど患者についての情報の記録も必要的記載事項となっています。さらに患者やその家族からの相談事項の要点、服薬状況、残薬状況、併用薬の情報、合併症を含む既往歴に関する情報など多岐にわたります。これらを全て合わせて17項目について記載する必要があり、初回に患者自身に記載してもらう調査票のほか、毎回の調剤時などに書き加えていきます。

任意的記載事項

電子薬歴における任意的記載事項としては、職業的な特性、車の運転・危険な機械の操作・高所作業の有無といった職業上発生する作業について記載します。女性は、妊娠・授乳の有無があります。妊婦は初期・中期・後期などのその周期によって胎児への影響が異なるため、どの周期であるかを確認して記載する必要があります。また、授乳については有無のほか頻度も確認し、処方薬に禁忌が疑われる場合には疑義照会をしなければいけません。

電子薬歴の書き方

SOAPの順で書く

電子薬歴は第三者が見ても分かりやすい記載方法を意識する必要があり、具体的で継続的な流れになっていることも重要といわれています。薬局のルールによっても異なりますが、多くの場合は「SOAP」と呼ばれる流れで記載されます。これはSubjective data→Objective data→Assessment→Planという流れの記載方法であり、薬歴はあくまでも服薬指導の記録となるため、服薬指導からなるべく間隔があかないうちに記入を済ませておきたいところです。

早く書くために患者に聞いておくこと

なるべく早く電子薬歴を記載するためには、いくつかのポイントが必要になります。薬歴を書く際には患者にいろいろと聞いたうえでその言葉をそのまま記録するというのも一つの方法ですが、スムーズに書くためには箇条書きで簡潔に書くことも必要です。さらに記入する内容はやりとりのうち重要なワードを拾い上げ、取捨選択を行って記載しましょう。日常生活のことや患者の身体の状況についてなど、一見すると雑談に思われる内容であっても重要なワードを抽出して記録するようにしましょう。

疑義照会の有無

薬剤師は医師の処方する処方箋に疑義があった場合、処方医に確認しなければいけないとされています。電子薬歴においてもその要点を記載する必要があり、「医師に照会済み」「患者に確認済み」など具体的な内容が不十分とならないように注意して記載する必要があります。さらに処方箋上において薬学的や保険面から疑義のある事項について書籍や文献、学術誌などから情報収集を行った場合には、その情報元やエビデンスについて薬歴簿に記載する必要があります。

薬歴作成で重要な「POS」による考え

POSとは「Problem Oriented System」のことです。日本語では「問題志向型システム」を意味します。

具体的な考えとして、最初に情報収集を実施、問題を明確化。解決のための計画立案、計画の実施という4つのプロセスがポイントです。患者の問題を適した方法で解決することを目標とします。

薬歴を書くときは書く側の視点と目的を重視しなければなりません。薬歴は患者の視線に立ち、患者のために書くものです。POSによる考えを意識することにより、患者を主体とした薬歴が作成しやすくなります。

「POS」の考え方を身につけるポイント

リストを作成する

まず患者を観察し、リストを作成してみましょう。いつもと違う様子、来院、来局した時間、顔色、薬の変更など細かな部分まで、気付いたことをリストアップします。POSの実践において重要な手順です。

リストを作成したら、患者のプロブレムを推定します。推定したプロブレムは患者にとって本当に困っていることか確認しましょう。それが服薬指導になります。

リストアップの作成は紙に書きながら練習するのが有効です。練習では紙に書きながら行いますが、実務では頭の中だけでリストアップします。意識してやっていくと、徐々に慣れてきて自然に頭の中にリストが作成されるようになるでしょう。

服薬指導でポイントを絞る

プロブレムは1つとは限らず、多くの場合複数です。そこでPOSは複数のプロブレムに優先順位を付けます。優先順に従い各プロブレムに対して1つずつ解決していきましょう。

また、1回の服薬指導でプロブレムはあえて1つに絞ることも重要です。1つに絞ることで薬歴記載の時短につながるほか、患者にも重要な事柄を伝えやすくなります。「今から大切なことを1つだけ話します」という宣言をすることで、患者にとっても理解がしやすくなります。

次回以降のプロブレムは箇条書きにし、優先順に従い確認・対応を行っていきます。重要なプロブレムから確実に解決することで指導効果も高まるでしょう。

「POS」の情報を薬歴に落とし込む

POSによる手法は患者の問題解決を行うために有用です。薬歴記載では主にSOAPに基づいた記載が行われますが、その際にPOSによる情報を落とし込むようにしましょう。SOAPは薬剤師がどう判断したのかを明確にできるため、POSと相性の良い手法です。POSとSOAPを活用し、適切な服薬指導を目指しましょう。

【応用編】電子薬歴をより早く書く時短術

電子薬歴を使い慣れれば、手書きの薬歴よりも記録にかかる時間を短縮できます。ここからは、電子薬歴をより早く書く時短術を紹介します。

単語変換がしやすいソフト・システムの活用

電子薬歴を早く書くには、単語変換がしやすいソフト・システムの活用がカギになります。

入力時に誤変換が多いと、修正に手間がかかり薬歴を書くのに時間がかかってしまいます。そこで、単語変換の能力が高い日本語入力システムを搭載することで、誤変換の修正時間を削減し、入力のストレスを軽減することが可能です。

さらに、薬歴入力で搭載したいのが「医学辞書」です。薬局などで頻繁に使用する単語は、通常のパソコンでは出てこないこともよくあります。そこで、搭載するのが医学辞書です。医学辞書は専門的な用語が網羅されており、一発で変換することができます。薬剤名にも強く、難しい漢字が並ぶ名前や漢方薬名も、医学辞書が搭載されていれば誤変換なく変換できます。

医学辞書以外であれば、日本語入力システムの「単語登録機能」の活用も効果的。単語登録機能に頻繁に使用する単語を登録しておけば、便利に入力ができるようになります。費用も掛からず、自分が使いやすいように辞書を作れるのがメリットです。

なるべく後回しにせず作成する

薬歴の入力は後回しにせず、優先的に片づけてしまいましょう。薬歴を後回しにすると、入力忘れなどのミスが発生しやすくなります。薬歴を後回しにして時間がたつと、患者とのやり取りを忘れてしまったり、思い出すのに時間がかかり非効率です。効率よく薬歴記載を行うには、調剤や服薬指導の合間に作成するのがおすすめです。

薬歴の作成を後回しにしないためにも、協力し合って薬歴を作成する時間を作ることです。1日中患者が途切れない薬局では、薬歴記載に当てる時間をあえて設ける必要があります。薬局全体で協力して時間を捻出し、業務時間内に薬歴記載を終えられるようにしましょう。

薬歴の未記載を残さないためにも、薬歴の記載が完了していることをチェックできる体制づくりが必要です。

服薬指導中・患者の入れ替わりのタイミングで書く

薬歴の記載は、患者との会話の内容を覚えているうちに済ませるのがポイントです。しかし、患者が途切れない薬局だと、メモを残していたとしても内容を思い出しにくくなります。

薬歴の記録は後回しにせず、服薬指導中や患者の入れ替わりのタイミングで行うのが適切です。後で書こうとするのではなく、合間に書き上げるようにしましょう。そうすれば、服薬指導中にメモを取らなくても、患者との会話と薬歴を書くことに集中できます。

ただし、新規の患者との会話や会話が複雑な内容の場合は、薬歴を書くのにもある程度時間が必要です。服薬指導中や患者の入れ替わりのタイミングで書くのは難しいときは、時間をかけて書き上げればよいでしょう。

SOAPなど形式にこだわりすぎない

多くの薬局では、患者からの相談事項や服薬指導の要点についてSOAP形式で記録しています。SOAP形式は問題点に対して、主観的情報(S)、客観的情報(O)、アセスメント(A)、プラン(P)に分けて記載していくものです。問題を簡潔に記載でき、薬歴を参照する際にも患者の訴えや指導を把握しやすいというメリットがあります。

このような利点のあるSOAPですが、形式にこだわりすぎると記載に時間がかかってしまいます。情報をSに書くかOに書くか迷ったり、書き方に悩んでいると時間が経ってしまうため、あらかじめルールを明確にしておくとよいでしょう。SOAPなどの形式よりも、何を記録するかにこだわるほうが賢明です。

もっとシンプルに考えるのであれば、患者の情報とその情報に基づいて行った指導や説明、引継ぎ事項が明確に記載してあれば、問題ありません。

先輩薬剤師に添削をしてもらう

薬歴が適切に記載されているか、先輩薬剤師に添削してもらうことも大切です。自分一人で確認していると、ミスや書き漏れを見逃してしまうこともあります。毎日添削してもらうのは難しくても、定期的に確認してもらい、フィードバックをもらうことで薬歴の質の向上を目指せるでしょう。

忙しい薬局の場合、薬歴を確認してもらう時間を確保しにくいこともあります。わざわざ機会を設けなくても、次回、薬歴を読んだ薬剤師が、分かりにくい部分や直したほうが良い部分を気軽に指摘できる環境づくりが大切です。

日々薬歴を書いて慣れる

薬歴は書けば書くほど慣れて書くスピードが早くなります。しかし、薬歴は単に数を書けばよいというわけではありません。スピードの向上を目指すのであれば、限られた時間内で書き上げるトレーニングを行う必要があります。意識してトレーニングすることで、必要な情報を短時間で簡潔にまとめる能力を身につけられるでしょう。

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調剤薬局の現場を変える
次世代の電子薬歴

操作性が格段に向上しただけでなく、AIの導入も進む現在の電子薬歴。多機能だけに、どのシステムが自局の目指す薬局運営に適しているのかの判断が難しくなっています。

当メディアでは、次世代の電子薬歴を徹底調査。 自局の目指す経営に適した電子薬歴システムを、わかりやすく解説します。

薬局の目指す経営別
「電子薬歴システム」3選

調剤薬局の現場を変える
導入すべき
電子薬歴システム3選

当メディアでは、AIによる自動の薬歴反映などの新しい機能を搭載した次世代の電子薬歴システムを調査。

これからの薬局が目指すべき経営の方向性、「加算指導の強化」「服薬指導の強化」「在宅指導の強化」を支援できる3つの電子薬歴システムについて徹底解説します。

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