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薬局の電子処方箋普及率9割!医科とのギャップと今後の課題

自局はすでに電子処方箋に対応したものの、「世の中全体としてはどれくらい進んでいるのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。デジタル庁が公開するデータを見ると、薬局の導入率が9割近くに達する一方、医療機関側の導入が遅れている現状が浮き彫りになっています。本記事では、医療機関と薬局の間に生じている導入率のギャップの背景と、本格運用に向けて今からできる準備について解説します。

直近のデータが示す電子処方箋の普及率

デジタル庁が公開している「電子処方箋の導入状況に関するダッシュボード」のデータによると、電子処方箋の導入率において薬局側と医療機関側で明確な違いが生じています。施設の種別ごとに導入率を確認すると、薬局が91.0%と高い水準にあるのに対し、医療機関側は約3割にとどまっており、病院21.1%、医科診療所30.4%、歯科診療所11.0%となっています。

2026年7月時点での直近の集計においても、薬局の導入率が約9割に達して順調に推移している一方で、医療機関側は約3割にとどまり、伸び悩む傾向が見受けられます。この数値から、受け手である薬局のシステムインフラは整いつつあるものの、電子処方箋の発行側である医療機関との間に大きな導入率のギャップが生じていることがわかります。

※参照元:デジタル庁/電子処方箋の導入状況に関するダッシュボード(2026年7月時点の情報)(https://www.digital.go.jp/resources/govdashboard/electronic-prescription)

なぜ医療機関側の導入が進まないのか?業界全体のジレンマ

医療機関側の導入率が伸び悩む背景には、医療現場が導入をためらう複数の要因があります。厚生労働省が挙げた「7つの要因」によると、システム導入時の重い費用負担や、断続的に発生する改修作業が障壁となっているようです。また、他の医療DX対応でベンダー側の余力が奪われ、必要な機能が提供されていないというシステム的な課題も指摘されています。

さらに、運用面における不安も無視できません。医薬品マスタの設定などが適切に行われ、安全に運用できるのか現場が懸念を抱いている現状があります。そのうえ、周囲の医療機関で導入が進んでおらず、患者からの要請もないため、必要性を感じにくい点も導入を妨げる要因と言えるでしょう。電子カルテを導入していない施設では、電子処方箋を導入しても業務効率化につながりにくいとされています。

このように医療機関側が多くの課題を抱えている結果、医療機関と薬局の間で導入率に大きな差が生じています。いち早く対応を完了した薬局であっても、電子処方箋の発行側である医療機関の導入が進まなければ、実際に電子処方箋のデータを受信する機会は限られるのが実情です。先行して設備投資を行っても十分に活用しきれないという構造的なジレンマが、本格普及への足かせとなっています。

※参照元:全国保険医団体連合会(https://hodanren.doc-net.or.jp/info/news/2025-01-22-2/)

電子処方箋の本格運用に向けて薬局が準備しておきたいこと

現在は医療機関側からのデータ送信が少なくても、将来的に導入率が向上した際、現場が混乱しないよう今だからこそできる準備があります。まずは、電子処方箋を受け取った際の、電子薬歴へのデータ取り込みフローを確立しておくことが重要です。

また、システム対応だけでなく、医療スタッフがデジタル技術に慣れておくための教育も欠かせません。スタッフ向けの研修やサポート体制を整備し、システム運用への理解を深めておくことが求められます。

さらに、患者に対して電子処方箋の利便性を案内し、メリットを理解してもらうための情報提供を積極的に行うことも、スムーズな運用につながります。今のうちに業務フローとスタッフの習熟度を高めておくことが、安定した薬局運営の土台となります。

まとめ:普及本格化に向けた電子薬歴の活用準備を

医療機関側との導入率には依然として差がありますが、今後の本格的な普及を見据えると、薬局側でのシステム整備と運用の確立は不可欠です。今のうちに電子薬歴を活用したスムーズな業務フローを整え、来るべきデジタル化への備えを確実にしておきましょう。

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